あしたの散歩帖 ふくしまの旅

インスタントカメラを持って
県北を散策

宿場街道
フォトさんぽ

桑折・国見ってどんな場所?

 福島県中通りの北部、宮城県・山形県に隣接する県北エリア。温泉やフルーツ、花などが楽しめる地域だというイメージを持たれている方が多いかもしれません。県北とひとことに言っても、場所によってその魅力はさまざま。今回は桑折(こおり)町・国見(くにみ)町にフォーカスし、心がほっと和む「ふるくて新しい」旅をご紹介します。
桑折町では伊達氏のルーツをはじめとする歴史スポットをたどり、国見町では旧宿場町の様子をうかがうことができる商店街でさんぽ旅。ぜひ旅のお供には、インスタントカメラをご一緒に。ノスタルジックな情緒がただよう町並みには、「フィルム映え」するスポットがいっぱいあります。昔にタイムスリップした気持ちで、いつもとひと味違う思い出をのこしてみませんか?

インスタントカメラでこんな写真

桑折

Photospot01


見どころいっぱい諏訪神社

車を走らせて、まずは桑折町へ。ここは伊達氏の発祥の地であり、歴史情緒を感じられるスポットがあちこちにあります。歴史好きな方や、より詳しく魅力を知りたい方は、桑折町歴史案内人にガイドをお願いするのもおすすめです。
 さて、最初に向かうのは「諏訪神社」。武の神・実業の神を祀る神社として、町内外の人たちから厚い信仰が寄せられています。境内を歩いていると、高さ10メートルを超える「御柱」を発見。これは7年に一度開催される「御柱祭」の際に、町内の半田山からモミの木を切り出し、健康や五穀豊穣を祈願するというもの。境内にはイチョウの木や紅葉もあって、特に秋は鮮やかな彩りを楽しめます。なんと、イチョウの木には毎年春になるとフクロウがやって来るそうで、見つけられたらラッキー。

桑折町はもともと宿場町だという歴史があり、今もお商売をしている人が多くいます。そうした背景からも諏訪神社は実業の神として、町内の人たちからも大切にされている場所なんです!

Photospot02

伊達氏のルーツをたどる
伊達朝宗の墓

住宅街の中、「歴史の小径」と書かれた案内サインに沿って歩いていると、「伊達朝宗の墓」に到着。伊達氏と聞くと、伊達政宗を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、朝宗はその初代にあたります。供養塔(五輪塔)に訪れる人が多いそうですが、お墓そのものがあるのは供養塔の裏。ぜひ訪れた時には、チェックしてみて。

Photospot03

菅原神社にお詣り

「伊達朝宗の墓」から少し歩いたところにある「つつじヶ岡史跡公園」は、桜の名所。ここに鎮座する菅原神社は、今ではここから少し離れた高台の方に遷座していて、あわせて訪れてみてほしい場所。ちょっと見つけづらいところにあるので、「桑折町歴史案内人」のガイドをお願いすると安心です。

Photospot04


心が凛とする観音寺

1278年~1288年に建立されたと言われる、桑折町の中で一番古い歴史のあるお寺「観音寺」へ。ここを訪れたら、ぜひ住職さんに声をかけてみて。観音寺は東北地方で最大級の絵馬などの県指定・町指定の文化財がいくつもあり、タイミングが合えば住職さんが案内してくれるかも。特に、春の祭礼の時にしか開かれない拝殿は要チェックです。
お寺をふらりとさんぽしながら、境内にある鐘を鳴らしてみたり、神仏習合のなごりを感じる狛犬を見つけたり。赤鬼と青鬼が境内のどこかに隠れているのですが、見つけられるかな…?

Photospot05

桑折西山城跡まで山城ハイキング

観音寺の横手には、国の史跡に指定されている「桑折西山城跡」へ続く入口があります。大手門跡や砲台場、本丸の中心建物跡など、戦国時代の山城をハイキング感覚で楽しめる約20分の道のりです。高台にある本丸からは、信達平野の景色を一望できて、とっても気持ちいい!写真を撮ったり、お茶を飲んでほっとひと息ついたり、のんびり過ごせるスポットです。

Photospot06

日本一大きなカヤの木

樹齢700〜800年だといわれる万正寺のカヤの木。写真には収まりきらないほどの存在感で、日本一の大きさを誇ります。

おやつのじかん

歴史探索の後には「至福の桃ソルベ」

桑折町は、桃の名産地。 桑折町産の桃「あかつき」をふんだんに使った「至福の桃ソルベ」は、まるで本物の桃を丸かじりしたようなおいしさ。やさしくてジューシーな甘さに、疲れがとろけていきます。町の温浴施設「うぶかの郷」で購入でき、外にあるベンチで自然を感じながら味わうのもおすすめ。

国見

Photospot01

旧藤田宿をぶらりとさんぽ

さて次に向かうのは、桑折町のお隣にある国見町。
旧奥州街道にある旧藤田宿は今も商店街として栄え、昭和のムードが漂う「フィルム映え」する街並みです。


魚屋さんに、文房具屋さん、花屋さん、美容院、お肉屋さんではコロッケをテイクアウト。お店の看板や建物など、カメラのシャッターを押したくなるスポットがたくさんあり、写真を撮りながら食べ歩きも楽しめます。甘いものが食べたい時は「KoRain」の「みたらしクレープ」がおすすめです。

KoRain 樋口豆腐店

おやつのじかん

沖縄とジェラート愛の「Gela319」

沖縄・福島県産のフルーツをふんだんに使った手づくりジェラートが楽しめるお店。ひと口味わえば、「まるで本物のフルーツを食べているみたい!」と、そのおいしさに驚くはず。一度味わえば、何度も味わいたくなります。季節ごとにいろんなフレーバーが登場するので、ぜひその時の旬を楽しんで。

Gela319

Photospot02

裏路地をたどって着いた絶景スポット

商店街のメインストリートからちょっと脇道にそれて、裏路地を歩いてみるのも楽しそう。「どこに続くんだろう〜」とわくわく気分で階段をのぼっていくと、なんだか物語の世界に入り込んだみたい。高台になっている場所には「藤田城跡」があり、国見の街並みが一望できる見晴らしのいいスポットを発見。こんなふうに目的地を決めずに、気の向くままに歩いていると思わぬ出会いや発見があるのも、さんぽならではのお楽しみ。

Photospot03


ひとつの場所にふたつの神社「鹿島神社」

まっすぐ商店街を歩いていくと、「鹿島神社」が見えてきます。御本殿をよく見てみると、「あれ?神社の名前がふたつある…?」ここは鹿島神社だけでなく「醫薬神社」でもある場所。それぞれに注連縄、額、お賽銭箱があるので、ひとつの場所でふたつの神社にお詣りできます。御本殿に入ることもできて、中には立派な絵馬が飾ってあります。神主さんに、神社の歴史の物語を聞いてみるのもいいですね。

カフェタイム

疲れた体に麹のやさしさ「彩季亭」

商店街から少し足をのばしたところにある「彩季亭」は、醸造所とレストランが併設されたレストラン。実は、国見町は「どぶろく特区」に認定されていて、「彩季亭」でも自家製のどぶろくが味わえるんです。ノンアルコールを希望する人は、甘酒シェイクがおすすめ。やさしい自然な甘みと、冷んやりとろっとした舌ざわりで、疲れが癒されます。
彩季亭

宿場街道フォトさんぽ

歴史探索や町歩きは新たな発見の連続。
インスタントカメラを片手にじっくり巡ってみましょう。

○問い合わせ先
伊達郡桑折町町谷 地道下22-7
Tel.024-582-2115(桑折町役場 総合政策課)

○問い合わせ先
伊達郡国見町藤田一丁田二1−7
Tel.024-585-2238(国見町役場 産業振興課商工観光係)